障害者手帳のコピーを請求することは可能か

先日、お取引先様から以下のご相談をいただきました。
時々お聞きするような内容ですので、情報提供にてご案内いたします。

【 ご相談内容 】
ある社員が障害者手帳1級(心疾患)であることがわかりました。
会社はこの事実を把握しておらず、周囲の申告により判明しました。
障害者手帳のコピーを要求することは可能か。

【 弊所の考え 】
この社員に障害の状況を確認することは可能です。
現在の業務を、その社員に担当させて良いのか否かを判断するためです。
仮に自動車を運転する業務の場合、運転中に心疾患の発作が起きれば、
大事故に発展する可能性があり危険です。このように会社は、
社員が障害者であることを知ったのであれば、その内容を
確認しなければなりません。
したがって、障害者手帳のコピーを要求することは可能と考えます。
もし、この社員が提出を拒否した場合は、その社員の処分を
考えなければなりません。
入社時に会社側から健康状態の確認がなされていたのであれば、
その時に障害者であることを隠して入社したという
詐称の問題が生じます。社員が提出を拒否するようなことがあれば、
何かしらの処分をしなければならないと説明し
任意の提出を促すことになるでしょう。
また、今後についても、面接時に健康状態の確認の一環として
障害者か否かの確認をしても問題ないかと存じます。
お伝えしたように自動車運転を含む業務は、社員の健康に
配慮しなければ第三者を巻き込む事故が発生するかもしれません。
よって、健康状態の確認を行うことは何ら問題ないかと存じます。